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最強の高感度カメラα7S IIIで動画撮影をしてみた

最強の高感度カメラα7S IIIで動画撮影をしてみた

最近のカメラは本当に高感度に強くなりました!
少し前だったら使えないと思っていたISO感度が常用出来る時代です。
いやー、技術の進歩は凄まじいですね。
そんな高感度撮影時代でもぶっちぎりで高感度に強いのが、SONY α7Sシリーズです。
今回は、α7Sシリーズ最新モデルα7S IIIをご紹介したいと思います!

α7Sシリーズとは

α7シリーズはSONYのフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラです。
実はα7の名がつくカメラはいくつか存在し、どの機能もバランスよく搭載された「α7」、高画素、高精細に特化した「α7R」、そして高感度に特化した「α7S」、最近登場した必要最低限な機能を盛り込んだコンパクトモデル「α7C」があります。

※細かい違いは↓のブログでもご紹介しています!
ソニーのミラーレス一眼「αシリーズ」 選び方と違いについて
ついにきた!ごつくないフルサイズ ソニー α7C レビュー

α7Sシリーズは、同等センサーのカメラと比べてセンサー内の画素数を少なくする事で1つ1つの画素が受ける光の情報量を増やしていて、そのおかげで暗いところでもノイズを少なく撮影できるという特徴があります。

なるほど、1つ1つの画素が大きいと確かに受けられる情報量は多いというのはイメージがつきますね。

わたしの戦闘力(ISO感度)は409600です

そんなセリフが聞こえてきそうなα7SIIIですが、常用ISO感度で102400まで、さらに拡張感度で409600まで上げる事ができます。

ISO409600って一体どれくらい写るのでしょう。そこで下の写真をご覧ください。

この写真は深夜に森林公園に行って自分の目で見える景色と同じくらいの明るさで撮った写真です。
真っ暗です!
ところが、ISO409600まで上げると。

なんと暗闇がこんなにもはっきりと写りました!
確かに凄いけど、さすがに画質悪いな。と思ったそこのあなた!
今回、比較をする為に同じくISO409600で撮影できる他社のAPS-Cセンサーのカメラ(2400万画素)でも全く同じ露出設定で撮影をしましたが・・・。

この通り、暗部に盛大なカラーノイズが出ています(これでもノイズリダクションがかかっています。)
比較に使ったカメラも高感度に強いモデルで、決してこのカメラの画質が悪いというわけではありません。
ISO感度40万という桁違いの感度まで上げるとこれくらいノイズが出るものです。
それを、こんなにも綺麗に撮れるというのはフルサイズセンサーでかつ低画素設計にしたおかげでしょう。
そして、α7SIIIのノイズ処理能力がとても優秀という事も分かる結果となりました。

同じISO感度でもこれだけの差が出るというのは、決してISOの数字が高ければ良いというわけではなく、センサーや画像処理能力も重要という事がよく分かりますね。(とはいえ、409600は常用ではなく緊急用ですね。)

ライバルはいつだって過去の自分!

さて、α7Sシリーズがいかに高感度に強いかというのはご理解いただけたと思いますが、α7Sも既に3代目。
初代からぶっちぎりで高感度に強かったのですが、前世代のモデルとどれくらい違うのでしょう?

以下の写真はα7SIIIとα7SIIと最高感度のISO409600で比較をしたところです。

α7SIIも十分綺麗ですが、右下の暗部を見比べるとα7SIIはカラーノイズが発生し紫色っぽくなっているのに対し、α7SIIIはカラーノイズが良く抑えられており、全体的に発色も綺麗でダイナミックレンジも広いようです。
画像処理能力が向上していることがよく分かります。

また、ここまで感度を上げると、大きな画面で見ればやはりノイズやディティール崩れが目立ちますが、SNS用などスマホの小さな画面で見る程度だったら案外ISO409600も通用するんじゃないか?
そんな気すらします。

さらに、進歩したのは画質だけではありません。
今回のα7SIIIからは
 「メニューデザインが一新」
 「フォーカスポイントを選べるジョイスティックの追加」
 「HDMI端子がmicroから普通のHDMIに変更」
 「ボタン配置の変更やSDカードがダブルスロット化」
さらにさらに
 「バッテリーの大型化によるグリップの厚み」
等、見た目でも分かる進歩が沢山です!

動画と写真どちらに向いているの?

α7Sシリーズは1200万画素なので、2400万画素以上が当たり前となった最近のデジカメにしては画素数が少ないモデルです。
しかし、一昔前までは1200万画素は割と普通の画素数でしたし、L版へプリントする場合は150万画素、A4サイズくらいにプリントするならば500〜600万画素もあれば十分足りると言われています。

という事は、1200万画素も決して少ない画素数ではありません。充分写真機としても通用します。
以下のように、他のカメラだとノイズが気になりだすISO6400でもほとんどノイズを感じません。

一方、このカメラは強力な手振れ補正が搭載されているので動画撮影に非常に強いカメラです。
撮影モードも 【XAVC S HD / XAVC S-IHD / XAVC S 4K / XAVC HS 4K / XAVC S-I4K】 と高画質設定が基本となり、4K60PやV-Log等本格的な映像制作に欠かせない高画質撮影が可能です。
過去機種のような AVCHDや低容量なmp4収録は出来なくなりました のでご注意ください。

一体どこまでのISO感度が許容範囲なの?

どんなに高感度に強くても、409600のような超高感度はやはりノイズが出てしまいます。
観測用などで「とにかく映ればいい!」という事ならいいのですが、やはりノイズが多いのは嫌ですよね。

一体どれくらいのISO感度なら許容できるか・・・それは映像の用途と使う人のお心次第というところですね。
そこで、常用感度の中からISO1600〜51200をメインに様々なISO感度設定で撮影したクリップを並べた作例動画を作ってみました。

V-Log撮影ではなく撮影時の設定撮って出しフルHDムービーですが、この動画を見て自分だったらどのくらいのISO感度まで許容範囲かな?という参考にしていただければ幸いです!

まとめ

いかがでしたか?皆さんはどれくらいのISO感度まで許容できそうですか?
筆者はISO10000を超えてもあまり気になりませんでした。

今回驚いたのは、編集中パソコン画面では気になったノイズもテレビで見るとほとんど気にならなかったことで、本当に用途次第ではいくらでもISO感度を上げられそうです。
ただし、何でもかんでもISOを上げれば良いというわけではありません。
露出(明るさ)は絞り・シャッタースピード・ISOの3つのバランスで成り立っています。
ISOだけに頼らず、明るいレンズを使ったりシャッタースピードを調整する事も大切ですし、時には照明をセットする工夫も必要でしょう。
いくら高感度に強いと言ってもそこだけに頼りすぎず、バランスよく撮影できるといいですね。

一方、最小限の機材で暗いところの撮影をしなくてはいけない、自分の目でも全く見えないような暗い場所でも撮影したい等厳しい条件の場所では、最大限に力を発揮できるカメラだと思います。
このカメラなら、夜中に木の上で眠る野鳥や暗闇に潜む動物・泥棒の素顔まで撮影出来てしまうでしょう!

どう使うかはあなた次第!(悪い事には使わないでね)
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