どこが変わった?OM-D E-M5 Mark III
小型軽量高性能ミラーレスカメラオリンパスのOM-Dシリーズより、発売して2ヵ月経ちましたが、ようやくレンタル館に E-M5 Mark III が登場しました。1世代前の Mark II よりレンタル料金はややUPしましたが、その分性能もUP!どの程度差があるのか気になるところ。
さっそく E-M5 Mark III と Mark II の違いをまとめてみることにしようと、実機を触りながら調べてみました。レンタルをされる際は参考にしてみてください。
と、なる予定でしたが、メーカー側もよく質問されるのか独自にQ&Aを作成して掲載していました。
・E-M5 Mark III と E-M5 Mark II の主な違いを教えてください。(公式ページが開きます)
・商品詳細比較ページ(公式ページが開きます)
今回はこれを参照してください!
それではまた次回!
とは言ってられませんので、すでに月をまたいでしまいましたが、今月はE-M5 Mark IIIの気になった点と見解を書いていくに改めたいと思います(今回も辛口です)。
文章だけだとつまらないので合間合間に撮ってきた写真を織り交ぜます。
画質はどうなの?
E-M5 Mark III | E-M5 Mark II | |
---|---|---|
画像処理エンジン | TruePic VIII | TruePic VII |
有効画素数 | 2037万画素 | 1605万画素 |
感度 | ・オート時 ISO LOW (ISO64 相当)〜6400 上限ISO 200〜6400変更可 |
・オート時 ISO LOW (ISO100 相当)〜1600 上限ISO 200〜25600変更可 |
・マニュアル時 ISO LOW、200〜25600 |
画像処理エンジンが新しくなり、上位モデルの E-M1 Mark II と同等の像面位相差AFシステムを採用し、高画質ながらさらなる高速撮影が可能となりました。
これは動体撮影にも強くなったことを意味しますので、E-M5 Mark IIが苦手だったシーンを克服したのは大きな進化でしょう。
ただ、E-M1 Mark II に並んだと言えば好印象ですが、E-M1 Mark II の発売は約3年前ですから、ようやくか…遅すぎだろ、といった思いもあります(汗) 注※1
一方、ISO感度のオート設定がE-M5 Mark IIよりもスペックダウン!?
設定上限が6400までとなりました。
オリンパスといえば強力なボディ内手ブレ補正があまりにも有名。
E-M5 Mark III のボディにももちろん搭載されていますので、感度を上げずともそれなりのシャッタースピードで手ブレなく撮影できると考えているのか、
それとも高感度時の描写に自信がないからオート時はわざと制限をしたのか… 注※2
サイズ感はどうなの?
OM-D E-M5 Mark IIIとMark II 正面
見た目はほとんど変わっていません。モードダイヤルの位置が変わりましたが、頻繁に使うものでもないので、Mark IIを使っていた人ならすぐに違和感なく使えるはずです。
E-M5 Mark III | E-M5 Mark II | |
---|---|---|
大きさ 幅×高さ×奥行 |
約125.3×85.2×49.7 mm | 約123.7×85×44.5 mm |
質量 (電池、SDカード含む) | 約414g | 約469g |
ちなみに本体のサイズは大きくなりました(ミリ単位ですが)が、50g以上軽くなりました!
これはボディの材質がマグネシウム合金(Mark II)だったのに対し、エンジニアリングプラスチック(Mark III)に変更されたことが大きな理由でしょう。
マグネシウムのひんやりとしたずっしり感が良かったんだよ!という方もいらっしゃると思いますので、こちらについては個々人で異なった印象になるポイントでしょう。(自分は軽いほうが好きなので万歳です)
50gと言えどすぐわかる程度には軽くなっていますよ。
OM-D E-M5 Mark IIIとMark II 上面
またボディの変更点としてグリップ部がやや大きくなったようですが、Mark IIIだけ触っても「へぇそうなんだ今知った」というレベル。
ただ、Mark IIと交互に触ってみると違いはありますね、若干持ちやすくなってます。
それでも大柄なレンズだと小指が痛くなること間違いなし。こればかりは小型ミラーレスの宿命です。
公式でボディ下部に装着する専用グリップが用意されているので、合わせて買ってね、ということでしょうか(笑) 注※3
アプリはどうなの?
オリンパスには Olympus Image Share という公式アプリがあります。
E-M5 Mark III | E-M5 Mark II | |
---|---|---|
内蔵Wi-Fi およびスマホアプリ OI.Share / OI.Track 使用時 |
・ワイヤレス撮影 (スマホでのリモコン撮影) ・画像シェア機能 (スマホに転送する画像を予約) ・かんたん接続機能 (QRコード使用) ・位置情報付加機能 (スマホのGPSから位置情報取得 / OI.Track) |
|
バックグラウンド転送可能 |
基本的には同じですが、バックグラウンド転送が目を惹きますね!さっそくやってみました。
手順としては以下のような感じです。
【事前設定】カメラの「Wi-Fi/Bluetooth設定」内「バックグラウンド通信」をオン。アプリの「自動画像転送サービスを有効にする」にチェック。
1.カメラの電源を切る
2.OI.Shareを起動してBluetoothアイコンが点灯するのを待つ(数秒)
3.写真転送をタップして待つ(30秒ほど…)
4.Wi-Fi接続に切り替わる(!?)
5.撮影した写真が一覧表示される
(カメラ本体で「シェア予約 注※4 」をしていた場合はその写真のみ表示される。していなかった場合はすべての写真を表示される)
6.転送を開始させる
いやぁ〜某N社のアプリと比べると…何とも言えない言いたくない感じですね…(汗)
「バックグラウンド転送」とは、カメラやスマホを操作しなくとも自動で写真を送ってくれる機能ではなく、カメラの電源をOFFにした状態で写真が転送できる機能みたいで、SnapBridgeのようなものと勝手に想像&期待していた自分が悪いとはいえ、裏切られた気分です。
ということで、アプリの有用性についてはほとんど変わっていないものと考えてよろしいかと。
その他とまとめ
細かい箇所ですが、E-M5 Mark III はUSB接続によるバッテリーの本体内充電が可能となりました。バッテリーがなくなりそうなとき、モバイルバッテリーを持っていれば応急処置的に充電ができるため、きっと役立つときがあるはずです。 注※5
また4K動画やより高画素相当となったハイレゾショットも撮影可能となりました。さらにきれいな写真、動画を残したい方にはうれしいポイントでしょう。
いろいろ辛口な意見を書いてしまいましたが、言い換えれば
E-M5 Mark II の時点で十分完成度が高いミラーレスカメラであった
となるわけで、ブラッシュアップされた E-M5 Mark III がイマイチなはずがないわけです。
完成度の高かったミラーレスカメラをさらにもう一声磨きかけた新機種なのですから、オリンパスのミラーレスを使いたいと思っている方は、この E-M5 Mark III を選べば満足度の高い撮影に臨めます。安心してレンタルしてみてください。
え?こんなディスってる内容を書かれると信じられない?うさんくさい?
ちょっと待ってください。
私がこれまでオリンパスのボディ、レンズを持って撮影した記事をどれだけ書いているかご存じありませんか?
ぜひ過去記事も読んでみてください。
※1 OM-D E-M1 Mark III が2020年2月に発表、発売されましたので、タイミング的に悪い意味でその影響を受けてしまったのではないでしょうか…
※2 E-M1 Mark II も同じ仕様で、発売したばかりの E-M1 Mark III も同様でしたので、前者の「ボディ内手ブレ補正に自信があるから」が理由なのかもしれません
※3 レンタルでも取り扱ってほしいですよね(販売価格が2万円近くしますが…)
※4 自動転送ではないので、「シェア予約」は、アプリでスマホに転送する前に、カメラで転送する写真をあらかじめ選んでおく、という意味のようです
※5 給電ではありません!カメラが電源ONのときは使えません