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M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO オリンパスPROレンズで撮るクリスマスイルミネーション

M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
オリンパスPROレンズで撮るクリスマスイルミネーション

今回ご紹介するM.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROは、2017年11月24日に発売されたばかりのオリンパスプロフェッショナルレンズシリーズの1本です。
さっそくレビューを、ということで、クリスマスの時期はおなじみのイルミネーションを中心に撮影をしてきました。

なお案の定、周りはカップルばかり!
では無かったのですが、忘年会終わりの集団や仲のいいお友達同士でキャッキャウフフとスマホで撮ってる方々が多く、ぼっちでカメラを構えて写真撮ってたのは自分くらいでした。
この時期の撮影は寒さ以外にも耐えなければならない孤独な試練がありますので、ソロでチャレンジする方はがんばってください。

さっそくですが今回は最初から写真を掲載します。
前回のときもそうでしたが寒くて長時間居れず震えて撮っていますので…参考程度にお楽しみいただければ幸いです。

サムネイルは縮小のみの無加工です。ISOは125固定、F値は1.2〜1.6、ホワイトバランスやピクチャーモード等は全てオートです。サムネイルをクリックすると拡大写真が表示できます。こちらは少しだけ好みの色味に加工しています。

イルミネーションツリー
東京駅丸の内南口を出てすぐのKITTE内のイルミネーションです。グリコとコラボしていて、ツリーとは別に大画面の映像が30分間隔で流れていました。
ビスコとイルミネーション
大きなツリーの手前に小型ツリーがあったため、こちらをメイン被写体に、大きい方をぼかすような撮影にしました。
巨大なイルミネーションツリー
大きなツリーは3階を軽々超えるほどの高さで、90mmの画角ですとかなり遠くに離れてしゃがんで撮っても全体が入りませんでした。
イルミネーションスイーツ
今度は東京ドームシティのイルミネーションです。今年はスイーツがテーマのようです。初めの方だけ電子シャッターがONになっていたのでフリッカーが…。
イルミネーションアーチ
人がひっきりなしに通るため、人がいない状態を収めるのは無理です。なお人の動きを感知するキネクトでイルミネーションに変化を与えられるようです。2人組専用です。※人が判別できるので拡大できません。
ピントをずらしてイルミネーション撮影
わざとピントをずらしてクリスマスツリーを撮影しました。イルミネーションを撮る際の常套手段だと思います。あとは露出補正は高めにすると明るくきれいに撮れます。
イルミネーション(ドム風)
こちらもドーム型のイルミネーションをピントを合わさず撮りました。ドムっぽいですね。ドームだけに。
イルミネーション
ここのイルミネーションはどの展示も時間経過で色と光が変わるため見ていて飽きません。ただし防寒はしっかりしていきましょう。
サンタとツリーその1
続いてサンシャインシティ内のサンタ&クリスマスツリー。サンタさんがとってもキュートです。
サンタとツリーその2
ここはフォトジェニックで撮影が楽しかったです。あ、今はインスタ映え言うのが正解ですね。室内なので暖かいのも○。
サンタ人形とツリー
赤と緑、この2色の組み合わせは補色の関係からお互いを引き立て合います。クリスマスのカラーリングを考えた人はすごいですね。
クリスマスイルミネーション
12月23、24の土日はカップルたちがひっきりなしに写真を撮ることでしょう。嫌味ではなく(笑)それほど魅力ある場所でした。

今回撮影したイベントページへのリンクは以下からどうぞ。その下からは補足です。

KITTE
東京ドームシティ
サンシャインシティ

明るさこそ正義

バッチリ撮れた!液晶画面でもキレイ!
と思って自宅のパソコン画面で見てみると、写真がブレている…そんなことはありませんか?
今回の写真も実はそういうものがいくつもありました。これは調子に乗って露出補正を+にしたり、ISO感度125固定で撮っていたことが大きいと思いますが…。
そんながっかりする手ブレ写真を防ぐ方法は色々ありますが、気軽に機能してくれるのが「手ブレ補正機構」でしょう。
近年その効果は超強力で、以前レビューをしたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROは、慣れれば手持ちでシャッタースピード数秒でもぶれない写真が撮れてしまうという、従来の常識を覆した凄まじいレンズでした。

乗るしかない、このビッグウェーブに。
そんなイケイケ(死語)の中で発売されたオリンパスの最新レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」。
35mm判換算90mmの中望遠レンズですし、手ブレ補正内蔵だろう、と思っていた方もいらっしゃるかと思いますが、残念、M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROには手ブレ補正機構は内蔵されていません。
一体どうして?それはオリンパスは基本的にボディ内手ブレ補正であり、12-100mm PROが特別だったのです。

とはいえレンズ内とボディ内の双方に手ブレ補正があれば相乗効果を発揮し、より効果絶大なものとなるわけですが、それでもオリンパス的には45mm PROには必要ない、ボディ内で事足りる焦点距離だ、との判断なのでしょう。
それともう1点、M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROは、F1.2というレンズの明るさ自体が手ブレ補正みたいなものだからと考えることができます。
F値が小さいと被写界深度が浅くボケが大きいという認識は正しいのですが、光を多く取り込めるため同じ感度でもシャッタースピードを稼ぐことができます。
つまり高速なシャッターを切ることができるため、ブレ写真を避けやすくなるわけです。

開放F値のスペックは他の何物にも代替することはできないと思います。
すなわち何度も言っていますが「明るさこそ正義」となるわけです。

45mmという距離感を掴むため猫を撮ってみる

時系列は前後しますが、35mm判換算90mmという、使ったことがあまりない焦点距離を把握するために、イルミネーションを撮りに行く前に試し撮りをしていました。
選んだ場所は、猫が多いと言う口コミがあった東京都文京区大塚にある「護国寺」。最寄り駅も護国寺で、歩いて2分くらいのところにあります。
信じて向かったら本当にその通りで、到着してすぐ猫が見つかりました。

仏像と猫
ブロックの隙間に居座りにゃあにゃあとよく鳴いていました。耳を澄ますと遠くからも鳴き声が聞こえましたから、会話していたのかもしれません。

しかしながら自分と同じく猫を撮りまくってやろうと考えている方々も多くいらっしゃいまして、超望遠レンズを持った方や、猫に超接近して撮っている方などもいて、にわかにはなかなか居づらい感が…。

日向ぼっこ的猫
2匹で仲良く日向ぼっこ的な感じでした。表情どおり眠いのかあくびもしていました。

自分はと言うと、近づきすぎて猫に逃げられたり嫌われたくなかったため、腰を低くしてそーっと近づき、3メートル位の距離から撮りました。
写真を見ていただくとお分かりかと思いますが、35mm判換算90mmの中望遠を過信しすぎました。基本的に猫が小さめにしか写っていません。
その場で確認してもう1メートルは詰めて撮るべきでした。反省して次回以降の猫撮影に活かすこととします。

回転する猫
この子は一人で写真のように寝転がって回転していました。背中が痒かったのでしょうか。
飛び出す猫
すっと歩道を横切って去っていった瞬間を収めることができました。片足が少し浮いている感じが可愛いですね。

今回撮影した状況は、日が沈み始めた夕刻前。カメラにとっては優しくない明るさです。
カメラは自前のパナソニックのGX7を使用していますが、ボディ内手ブレ補正機構はあるようですが、その効果は微々たるもの。
こういった撮影でこそ、M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROのF1.2という明るさが手ブレを防いでくれていることを実感できるわけです。

護国寺と夕日
帰り際は陽がすでに傾き始めていたため夕日になっています。
楓の葉
お寺の隅に落ちていた楓の葉。日陰だからか色合いが寂しいです。PCで補正した方は鮮やかになっています。

おまけ
テーブルフォトは撮れるのか?

このレンズの最短撮影距離は0.5m。
この距離でテーブルフォトは撮影できるのだろうか、とふと思ったで、実際に撮ってみました。

あんかけうどん
インスタ映えすると思ったあんかけうどんをパシャリ。いかがでしょうか。

座ったままで、若干のけぞるような感じでしたが、撮れることは撮れました。
開放F1.2で撮ればこのような写真になり効果的にボケるため、おしゃれで美味しそうに撮れます。テーブルフォトもまあまあアリなのではないでしょうか。

ただし、複数のお皿やテーブルの全体像は無理です。
対面で食べている人を撮ろうとしても、顔全体は写せないと思いますのでご注意を。

まとめ

さすがはPROレンズ。
これまで使ってきたレンズ同様、写りに全く不満はありませんでした。
つまり当然のごとく「これ欲しい!」となるわけですが、某価格.c○mを見て出かかった手を引っ込めざるを得ません。皆さんそうですよね?

そんなわたしたちにはレンタルがあります。(お約束)

90mmという焦点距離は意外に長いため、撮り始めはちょっと戸惑うと思いますが、一度このレンズを使うと、PROレンズの描写と上品なボケ味が、きっと次の撮影を心待ちになるような高揚感を与えてくれるはずです。
室内撮影もレンズの明るさが手ブレを抑え、かつ豊かな表現を楽しませてくれます。オリンパスのカメラで使えばさらに安心です。
せめて10万円を切ってくれればッッッ…

最後になりますが、2018年発売の17mm PROレンズも試せたらまた記事を書きたいと思っています。

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