SDカードの規格についてまとめました

SDカードの選び方

これまで様々な規格が登場して、進化してきたSDカード。 すっかりポピュラーになりましたが、種類によって性能がまったく異なることをご存じですか? レーベルを見てどういうカードかわかりますか?
今回は今まで何となく使っていたSDカードについて、かんたんに解説をしてみます。
これを読んで自分に合ったカードを選べるようになりましょう!

このメモリーカードがどういったものかわかりますか?

さっそくですが、いかがでしょうか。 数字がたくさん・・・よくわからないマークもたくさん・・・

パナソニック SDXCメモリ-カード 64GB

ひとつひとつ解説してみます

先に結論を書いてしまうと、このメモリーカードは、UHS-I規格、UHSスピードクラス3、容量64GBのSDXCメモリーカードです。1つずつ見ていきましょう!


SDXCメモリーカード

まず、SDカードにはSD、SDHC、SDXCの3種類があります。 このカードにはSDXCと書いてありますね。名前の違い、使い分けは簡単で、

  • SDメモリーカード・・・容量が2GBまで
  • SDHCメモリーカード・・・容量が32GBまで
  • SDXCメモリーカード・・・それより大きい容量

といった感じです。厳密に中身を見ると実はいろいろありますが、覚え方としてはこれでOKです。 このカードはSDXCだとわかりますね。

SDスピードクラス

次にCのマークに数字の10があります。これはSDカードの性能を示していて、SDスピードクラスがクラス10であることを表しています。具体的には、読み書き速度10MB/sを保証します、という意味になります。※10MB/sは毎秒10メガバイトの意味

クラス10以外にもクラス6やクラス4といった速さの指標もあります。それぞれ保証速度は6MB/s、4MB/sとなります。クラスの数字と対応しているのでわかりやすいですね。

UHSスピードクラス

その下にある「I」とUの字に数字の3があります。
「I」はUHS-IというSDカードの新しい高速規格に対応している意味です。
そしてUに3のマークは、UHSスピードクラスがクラス3であることを示します。 これは、読み書き速度30MB/sを保証します、という意味になります。

なお、UHSには「UHS-I」と「UHS-II」があり、UHS-Iの理論上の最大速度は104MB/s、UHS-IIのそれは312MB/sとなっています。
まだまだ性能向上の可能性を秘めていて、機器がUHSに対応することにより、いっそうの高速化が期待できる規格です。

ちなみにUHSとはUltra High Speed(ウルトラハイスピード)の略です。

規格が2つ混在しているのはなぜ?

上記の説明を見ると、クラス10とクラス3が混在しているように見えます。それぞれ別の規格のため、実際のところ混在しているのは確かです。ではなぜでしょうか?
理由は、UHSが新しい規格だからです。

つまりUHSに対応していない機器をフォローするために、スピードクラスが混在しているのです。
結果として、UHSに対応していない機器はUHSスピードクラス3ではなく、SDスピードクラス10で動作します。上手く考えられているわけですね。

Read/Write

最後に、READ90・WRITE45MB/sは、そのメモリーカードの最大速度です。
メーカーが謳っているだけなので必ずいつもこの速度が出るわけではありません。
というより、表記速度は出ないものと考えましょう。
過信は禁物ですが、それでもこの数値が大きい方がやはり体感的にも速くなるようです。

さて、まとめて見てみましょう。以下の画像のようになります。

SDXCカード

ちなみに、少し前のSDカードはこのようなものでした。UHSについて書いていないので、まだ規格の策定前だったと想像できます。

SDHCカード

その他小ネタ、補足など

そもそもSDカードのSDって何でしょうか?
調べてみるとどうやら「Secure Digital」の略のようです。ではなぜSecure(安全な)なのでしょうか?
それも調べてみると、SDカードの前身であるところのマルチメディアカード(MMC)に、 著作権保護の機能が追加されたものがSDカードとなったため、その保護からくる「Secure」が使われているようです。

正直なところまったく知りませんでしたが、これを読んでいる方でご存じだった方はいらっしゃるのでしょうか・・・?

なお、SDHCは「SD High Capacity」の略、SDXCは「SD eXtended Capacity」の略です。 それぞれが「容量が増えたもの」的な名称になっていることがわかります。

スピードクラスまとめ表

本文で出てきたSDカードの性能指標「スピードクラス」。ここで主要なスピードクラスを一覧表にしました。

スピードクラス 最低保証レート
UHSスピードクラス1 10MB/s (80Mbps)
UHSスピードクラス3 30MB/s (240Mbps)
SDスピードクラス4 4MB/s (32Mbps)
SDスピードクラス6 6MB/s (48Mbps)
SDスピードクラス10 10MB/s (80Mbps)
※1B(バイト)は換算8b(ビット)のこと。bpsはビットパーセカンドで、毎秒1ビットの意味

こんな数値は覚えなくて良いのですが、収録画質が要求する書き込み速度より最低保証レートが高いカードを使う必要があります。

DMC-GH4H
DMC-GH4のレンタル

なお4K収録が可能なパナソニックのDMC-GH4は、4K収録時はUHSスピードクラス3のSDカードを推奨しています。 例えば4K収録時のビットレートを見てみると、100Mbps(=12.5MB/s)とありますので、UHSスピードクラス1では収録が間に合わない可能性もあります。

GH4とSDカードのスピードクラスの関係

たとえ収録ができていても、速度の遅いSDカードではいつ止まってしまうかわかりません。
そのため4K収録に限った話ではありませんが、安定性を求めるなら速いカードを利用しましょう!

倍速表記について

メモリーカードには「○○倍速」と書いてあるパターンもあります。この倍速は何と比較したものなのでしょうか? 「○○倍速」とはCD-ROMの転送速度「150KB/s」と比較したものです。「150KB/s」を1倍速(等倍)として、その何倍かを示しているわけです。

となると、300倍速と書いてある場合は・・・150×300=45000KB/s、すなわち45MB/sとなります。

※1MB=1000KB
※もちろん、最大速度で表記されているため、過度な期待は厳禁です

CDの1倍速とSDカード倍速表記の関係

ちなみにDVDは「1385KB/s」、Blu-rayは「4500KB/s」となっています。 これはそのディスクの再生に必要な最低限の速度が基準になっています。

最後にまとめ

SDメモリーカードは、販売価格が非常にピンキリです。
安いもの、高いものには、それなりの理由があるからだと、この記事を書いていて分かりました。
価格にはブランド料も入ってると思いますが、信頼を買う意味も含め、メモリーカードは質の高いものを選ぶようにしましょう。大切な撮影ならなおさらです。

レンタル館ではSDメモリーカード以外の記録メディア・メモリーのレンタルも行っております。
ビデオカメラやデジタル一眼レフといっしょに、どうぞご利用下さいませ。

SDHCカード、SDXCカード
フラッシュメモリーのレンタル

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